先ごろ行われた「2022年清華五道口首席経済学者フォーラム」で、清華大学の李稲葵教授が、コロナの影響により市民の収入が落ち込んでいることから消費も低下しているとし、国内消費を刺激するために低所得世帯へ現金を給付するよう政府に呼びかけた。
李教授は、コロナ禍にある現在、低所得世帯の消費の落ち込みの長期化を防ぐべきであるとし、よって政府は、これからの生活でも健康維持のためにむやみな倹約はしないように、という思いやりを感じ取ってもらえるよう、これらの層に現金を給付すべきだと見なしている。
現金支給はそれほどの出費にはならない、と李教授は見ている。「人口2500万人の上海市の場合、一家4人とすると世帯数はおよそ600万あり、このうち所得の低い10%、つまり60万世帯にそれぞれ1万元(約19万円)を支給した場合、合計60億元(約1147億円)となる」という。
上海汽車は1年間の納税額が700億元(約1兆3386億円)以上、またテスラも上海市に年間20億元(約382億円)の税を納めている。よって上海市は現金給付を行えるだけの経済力がある、と李教授は言っている。
(中国経済新聞)