中国で一番の世論形成の場である「Wechat」を運営するテンセントは11月2日、中国最大の国有通信会社・チャイナユニコムと合弁会社を設立すると発表した。1998年創立のテンセントが国有企業と手を組むのは初めてのことである。aaaa
テンセントは中国一の世論形成の場「Wechat」を運営しているほか、中国最大の電子決済システムWechatPayを運営している。馬化騰(ポニー・マー)氏が設立した民間企業の同社は、中国の世論を左右し、政府の新しい金融機関も操作して国の安全を脅かすものとも見られている。
中国の市場監督管理総局が10月27日に発表した「2022年10月17日-10月23日の無条件認可経営者案件リスト」に、聯通創新創業投資有限公司と深セン市のテンセント産業創投有限公司による合弁会社の設立案が含まれていた。この会社はコンテンツ配信網(CDN)やエッジコンピューティングを手掛ける予定である。
この会社は取引が完了したのち、持ち株率は聯通創投が48%、テンセント産投が42%、関係社員分が10%となり、聯通創投とテンセント産投が共同で経営権を所有する。
株主構成から見てチャイナユニコムが筆頭株主となった上、経営陣の持株分も合わせると50%を超えるので、国が支配する会社となる。
またこのほか、同じく有名IT企業であるアリババと京東も、同じく国営の通信会社とパートナー関係を結ぶことで合意したと発表した。
アリババは11月2日、チャイナテレコムと事業提携をすることで合意した。両者は「それぞれの強みを遺憾なく発揮し、プラットフォーム型のスマートシティー、デジタル政府、データセンター/クラウドコンピューティング、ビッグデータ、通信および国際事業、スマートホームなどで新たな提携を進める」と表明している。合弁契約の調印式にはアリババグループの張勇CEOとチャイナテレコムの柯瑞文会長が出席した。
また京東科技は、11月1日にチャイナモバイル上海支社と事業提携をすることで合意し、同じくプラットフォーム型のスマートシティー、デジタル政府、データセンター/クラウドコンピューティング、ビッグデータ、通信および国際事業、スマートホームなどで実質的な提携を本格展開すると発表している。
アリババと京東は最終的に「官民合弁」の道を進むと伝えられている。
現在、アリババの創業者である馬雲(ジャック・マー)氏は日本に、京東の創業者である劉強東氏はアメリカにいる。
(中国経済新聞 山本博史)
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