中国のベンチャー系電気自動車(EV)メーカーの「蔚来汽車」は現在、アメリカで製造部門の人材を募集しており、募集要項から見て現地に工場を建設する模様である。
募集の対象は、海外での製造基地における企画担当、ボディー工程担当、海外計画およびインフラ担当、海外の物流事業マネージャーなどである。
蔚来は現在、カリフォルニア州サンノゼに自動運転の開発拠点を設け、ソフトウェアの開発グループを発足させている。
海外物流事業やボディー工程といった部署で募集をしていることから、アメリカの工場はまずCKD(コンプリート・ノックダウン)/SKD(セミ・ノックダウン)といった形となると関係者の間で見られている。
蔚来は2021年から海外市場の開拓を加速させており、2021年のノルウェー進出に続き、2022年にドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマークなどさらにヨーロッパ各国へと拡大する予定である。2025年には25の国や地域で製品や役務を提供し、ロードマップでは対象国についてアメリカ、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどと示されている。
すでに進出しているヨーロッパなど各国では、いずれも完成車の輸出といった形をとっており、中国にある製造拠点2か所はいずれも安徽省合肥にある。
アメリカでは、2022年第一四半期は新エネ車の売上台数が急激に伸びており、Experianによると、2022年第一四半期は前年同期比60%の伸びとなっている。また、高級車についてはテスラがBMWやベンツなど伝統ブランドを抑えてトップに立っており、EVの普及が急速に進んでいる様子がうかがえる。2022年のアメリカの新エネ車販売台数は、2021年の2倍の122万台となっている。
(中国経済新聞)