10月17日、2022パリモーターショーが開幕した。4年ぶりの開催となる今回は新エネ車が大役を演じており、地元フランスの各ブランドが登場する中で中国勢が最も重要な顔ぶれとなっている。
中国の新エネ車メーカー・BYDは「唐」、「漢」、「元PLUS」といった歴代の王朝の名が付いたシリーズのEV3タイプを披露したほか、グローバルパートナーであるシェルと共同で、「ヨーロッパにおよそ30万台あるシェルの充電器をBYD所有者に開放するなど、充電を一段と便利なものにする」と発表した。
また長城汽車(Great Wall Motor)は、いずれも新エネ車であるWEYブランドのPHEVである「モカ」(Coffee 01)、「ラテ」(Coffee 02)、「欧拉好猫」(ORA Good Cat)などを登場させた。同社ヨーロッパ地域総裁の孟祥軍(Meng Xiangjun)氏は、「ヨーロッパは大切な海外市場の一つである。2025年までに50種類以上の新エネ車を打ち出し、再生エネルギーの利用を全力で応援する」と述べている。
また東風(Dongfeng Motor)の傘下ブランド「塞力斯」(SERES)は、SUV Seres 3とSF5の2タイプを展示した。「フランスの販売店数を年内に70店とし、2023年には1500台を売る予定」と発表している。
中国のEVデビューには地元フランスのメディアも関心を寄せている。「レ・ゼコー」は、「中国EV企業はほとんどがもう何年も量産しており、巨大な国内市場をバックに強力なサプライチェーンを築いている。ヨーロッパで、中国車種は『衝突テスト』で好成績を上げており、有名デザイナーが手掛けて最新の技術を備えた中国のEVが今、優位な価格でニッチ市場に参入している」と評している。
業界関係者は、「ヨーロッパが中国の新エネ車の主要輸出先となった大きな理由は、各国とも炭素の排出規制の度重なる強化を受けて新エネ車へのニーズが高まっているため」と言う。
公開データによると、9月はヨーロッパのEV普及率が過去最高を塗り替えた。ドイツ、フランス、ノルウェー、イギリス、スウェーデン、イタリアの6か国のEV販売台数合計は17.5万台で、前年比42%増、前月比54%増であった。国別の普及率を見ると、ノルウェーが90%を突破、スウェーデンが50%以上、フランスが20%突破、ドイツが30%近くとなり、いずれも過去最高である。
こうした流れに乗って、中国勢が続々とヨーロッパに進出している。中国メーカーは、製品力やブランド力を伸ばすにつれて、より自信をもって自動車発祥地のヨーロッパに乗り込んでいくだろう。
(中国経済新聞)
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