アメリカの民泊仲介会社Airbnb(中国語名「愛彼迎」)は5月24日、2022年7月30日をもって中国での事業を終了すると発表した。15万件近い宿泊施設や体験関連業務は廃止し、アウトバウンドのみ対応するという。
Airbnbは、旅行者と空き部屋を所有する家主との仲立ちをし、様々な住宿情報を提供しているサービス系サイトとして2008年8月に発足し、サンフランシスコ市に本社を構えている。
中国への進出を果たしたものの、業績はふるわず、コロナや現地の規制といった影響も受けて、撤退するに至った。
Airbnbの決算情報によると、2021年1年間の売上高はコロナ前の2019年よりも25%伸びており、また2022年第一四半期はさらに好調で、売上高は前年同期比70%プラスの15.1億ドル、コロナ前の2019年同期より80%も伸び、赤字もかなり縮小している。
ただ問題なのは、2021年の売上高全体のうち、アジア太平洋地域の割合は前年より3ポイント落ちて7%となった点である。
Airbnbは中国での宿泊物件はすべて削除すると発表した。そこで途家、美団民宿、小猪民宿、飛猪民宿などの主な民泊アプリがすぐさま貸主に連絡を取っている。
Airbnbは今後、アウトバウンド中心の業務を展開するため、北京に数百名規模の事務所を残すという。
(中国経済新聞)