中国の文化観光部によると、今年の国慶節7連休中、中国国内旅行者数は4.22億人で、前年同期比18.2%減、2019年同期の60.7%にまで回復した。また、国内観光収入は2872.1億元(約5.86兆円)で、前年同期比26.2%減、2019年同期比44.2%となった。
国慶節期間中、5つの国家文化観光消費模範都市と試験都市は、約9100の場所で観光地消費促進活動を行い、1.4億人以上の参加者に対して2.83億元(約57.74億円)の補助金を配り、消費額は154.1億元(約3144億円)に達した。
今年の国慶節連休中の旅行は、次のような特徴がある。
1. 新型コロナウイルスの影響により、現在でも多くの人が旅行先として、地元周辺を選んでいる。
国慶節連休中に省をまたぐ旅行や省内の都市をまたぐ旅行を選択した人の割合は、それぞれ14.4ポイントと9.5ポイント減少した。文化観光部のデータによると、郊外の公園が23.8%、地元周辺の農村部が22.6%、地元の公園が16.8%となっている。
2. キャンプブームが継続している。
中国最大のオンライン旅行会社「携程」(Ctrip/シートリップ)のデータによると、国慶節連休中、キャンプの予約数は前年比10倍以上に増え、その内、地元でのキャンプが80%近くにのぼり、郊外でのキャンプが15%を占めた。また、一人当たりのキャンプ費用は約650元(約1.3万円)で、中秋節連休中のキャンプ費用に比べ約30%高くなった。
上海市、広東省、北京市、浙江省の人は長期休暇中にキャンプへ行くことを好み、上海の予約が全体の46%を占めている。また、親子連れが30%以上を占めており、その内、83%のユーザーが宿泊型のキャンプを選んだ。秋は爽やかな気候でキャンプに最も適した季節であり、大自然を味わい、秋の収穫体験ができる郊外の公園や農場キャンプ場が選ばれている。
3. 特に若者の間で「反向旅游」(ファンシャンリュウヨウ)がトレンドワードになっている。
今年の国慶節連休中、多くの人が集まる大都市の定番スポットではなく、あえて人の少ない小都市の穴場スポットへ行く「反向旅游」(逆方向旅行)がトレンドワードになり、多くの若者が大都市から小都市に集まり、低価格でハイクラスのホテルサービスを享受した。中国の大手旅行サイト「去哪児」(Qunar)では、国慶節連休中「人気のない」観光地でのホテル予約数が2021年同期比で30%以上増加し、中でも5つ星ホテルの予約数が2021年同期比で40%増と大幅に増加した。
甘粛省臨夏市、寧夏石嘴山市、青海海北チベット族自治州、内蒙古バヤンノール市、四川省遂寧市の4つ星、5つ星ホテルの予約数はいずれも2021年国慶節連休中の10倍以上となった。
4. アウトドア・スポーツを目的とした旅行が流行している。
今年の国慶節連休中、各地で2〜3日のハイキングコースや軽いトレッキングコースが設定され、アウトドア愛好家の間で広く人気を集めた。また、携程のデータによると、今年は、浙江省、北京市、広東省周辺のアウトドア旅行の予約数が昨年に比べてそれぞれ222%、100%、70%伸び、フリスビー、カヤック、サイクリングなどの都市型ニュースポーツの売上は前年比425%増となった。
「アウトドア・スポーツを目的とした旅行」は、若者たちの新しい旅のスタイルになりつつある。去哪児では、サイクリング、ハイキング、ボート、スキー、乗馬などのアクティビティ検索数が前年比200%増となった。
(中国経済新聞)
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