内モンゴル自治区オルドスで6月13日夜、ファーウェイの携帯電話販売店で火災が発生したとの動画がネットに配信された。
地元の警察によると、オルドス市東勝区のショッピングセンター1階にあるファーウェイの携帯電話販売店を火元とする火災が発生した。店内には、重慶の自動車メーカー「SERES」と共同生産した初のEVであるSUV車「問界M5」が展示されていた。
この火災で、2人が死亡した。
「問界M5」が自然発火したのではないか、との声が上がっていることについて、ファーウェイは「火災発生後ただちに車両のデータを調べたところ、異常はなかった」とコメントしている。出火の原因については現在調査中とのことである。
ファーウェイは、自社開発による走行システムのOS「鴻蒙」を搭載した初のEV「問界M5」について、「世界初、すべての高級SUV、MPVを上回るクルマ」とのキャッチコピーを発表している。
3月に販売開始された「問界M5」は、売上台数が2か月連続で前月増を記録し、5月の納車台数は5000台以上、わずか87日間で販売が1万台を突破した。ただしファーウェイは現在、車体のデザインや運転技術の開発に注力しており、電池、モーター、制御技術については極狐、アバター、広汽アイオンといった各自動車メーカーとの提携に頼っている。
「問界M5」は、2021年末からファーウェイの携帯ショップで展示販売を始めており、こうした店舗を2022年には1000店まで増やしていく予定という。
今回の火災について消防の専門家は、人偽的なものではなく、自動車の自然発火が原因ではないかと見ている。携帯電話やパソコンは静置した状態で発火する可能性は低く、かりに火が出てもまず大火災には至らないという。
中国の消防当局によると、2022年第一四半期、新エネ車が原因での火災件数は計640件で、2021年第一四半期より32%増えている。
また一方、第一四半期は新エネ車関連のクレームも相次いでいる。ブレーキの不具合や車両の発火、自動運転の故障などといった安全面に関するものが大部分で、交通事故の発生例もある。
(中国経済新聞)