広汽ホンダの新エネ車工場建設、「住宅街から近すぎ」と反対の声

2022/05/22 19:11

広東省広州市で、広州汽車とホンダの合弁により進められている新エネ車の工場建設について、「住宅街から近すぎる」として1000人近い地元住民が反対運動をしている。

雑誌「財経天下」によると、ホンダの新エネ車拡張事業における「立地計画」について、住宅地区や学校から最短で100メートル以下であり、排ガスや固体廃棄物、騒音などが心配だという住民の声があがっているという。

広汽ホンダはこれに対して5月19日、「工事は中国の法律や法規を守ったうえで進めており、立地や計画は環境基準を満たしている。今後も環境基準を十分守りながら施工する」と回答している。

この工場は場所が広州市黄埔区で、年産台数12万台で総工費はおよそ30億元であり、プレス、溶接、合成樹脂、塗装、組み立て、バッテリー装着、エンジン装着、その他関連設備などが設けられる。

合弁会社である広汽ホンダの公式情報によると、同社は現在、広州市黄埔、増城、広州開発区に工場があり、完成車のライン4本とエンジン生産ライン1本で年77万台の生産体制となっている。

中国で電気自動車の普及を進めているホンダの今回の工場建設について、当局の承認審査や設計調査が急ピッチで進められているが、ここへ来ての地元の反対運動で計画が頓挫するかどうかは未知数である。地元政府は現在、調整に当たっている。

(中国経済新聞)