4月以降、ロックダウンの影響で鋼材の需要が落ち込んでいる。中国鉄鋼工業協会によると、2022年5月上旬における主な鉄鋼会社の鋼材在庫量は4月末より3.65%増えて1875万トン、年初より66%も増大しており、去年の同じ時期と比べても3割近く増え、2年ぶりの在庫過多となっている。
中金公司によると、4月20日現在、異形棒鋼の需要は2015年以来の低水準であり、圧延コイルの需要も2015年から現在までの平均を下回っている。
5月は多くの工場が減産や定修に入っており、「我的鉄鋼網」の5月12日のデータによると、広東電炉の工場は鋼1トン生産につき118元(約2270円)の赤字となっており、同社は減産をこれからも続けていくという。
雲南省では、今年1月から4月の鋼材消費量は去年1年間の平均の60%前後であった。
「我的鉄鋼網」によると、5月12日現在、江蘇沙鋼、宝武鄂鋼、首鋼水鋼など鋼材大手7社が定修を予定しており、期間が最も長い沙鋼は2500立方メートルの高炉を31日間止める。これは溶鉄の生産量20.15万トン分に相当する。
鉄鋼メーカーの相次ぐ生産減により、原材料業界にも影響が出ており、5月12日午後に中国鉄合金工業協会のマンガン担当委員会は会議で、自助努力として50%の減産を徹底するよう呼びかけている。
(中国経済新聞)