中国で最も普及しているデジタル決済であるアリババ系の「アリペイ」とテンセント系の「Wechatペイ」は、これまで連携されていない状態であったが、先ごろアリペイにWechat(チャットSNS)の友だちへ送金できる機能が加わっていることがわかった。
この件は10月16日にウェイボー(短文SNS)でかなりのアクセスを集めたが、その機能は「結構扱いづらい」とのコメントが多く、使い心地は評価が分かれている。
送金の手順を見ると、アリペイで送金額(1回あたり2000元=約4万円=以内)を入力し、生成されたQRコードの画像をWechatの友だちに送り、受信した相手がWechatでその画像を長押してURLをコピーし、ブラウザを開いてアリペイのAppにジャンプした上で入金を果たすという手間暇が掛かるもの。さらに24時間を過ぎても入金手続きをしなければ、お金は自動返金される。
ともに決済APPの主力であるアリペイとWechatペイはかねてから激しいシェア争いを演じている。中国の中央銀行は2019年、QRコードによる決済は連携させるようにとの指針を発表した。連携の技術的基準の検討や制定をして、サービスの障壁を取り払い、別々のAppや事業者でQRコードを共通利用できるように、とのことである。
Wechatとアリペイについては、「オンラインの接続技術から互いにスキャンできるようにするのは容易Wechatとアリペイについては、「オンラインの接続技術から互いにスキャンできるようにするのは容易だが、二の足を踏んでいるのではないか」と見られている。デジタル人民元の普及やオンラインの接続が進む中、この両者もいずれ完全に連携するものと思われるが、現時点では使い勝手などの課題を抱えたスタートとなった。
(中国経済新聞)
The post 中国のフィンテックにさらなる進展?デジタル決済大手のアリペイからWechatへの送金が可能に。 しかし機能の使い勝手は今一つ first appeared on 中国経済新聞.