上海、半導体の生産が本格的に再開

2022/06/5 08:00

上海では、経済活動の再開とともに半導体メーカーで社員が職場復帰し、物流も改善してきている。コロナ期間中も稼働を続けた主要メーカーの華虹、中芯国際、日月光などのほか、中微、沪硅産業などかなりの企業が操業再開を果たしている。大手が集結している張江高科では、集電港と技創区での稼働率が70%近くに達し、およそ50%の社員が勤務を果たしている。

SEMI(国際半導体製造装置材料協会)の副理事長で中国地区トップの居竜氏は、第一財経日報の取材に対し、サプライチェーンが元通りになるにはあと数週間から数か月はかかる、と述べた。経済活動を進めるにあたり、大企業だけでなく川上から川下までの中小企業の回復や物流にも気を配らなくてはいけないという。

上海川源信息科技の許肇元社長は、「コロナの影響でしばらく資材の供給に支障が出たが、中長期的に見れば、集積回路の業界や市場には影響がなく、むしろ政府の進めるデジタル化への転換が追い風となるだろう」と述べている。中国が単独国として世界最大の市場であることに変わりはないという。

技術系産業は今後、成長する中国の中心となると許社長は見ており、国産の制御技術の開発を後押しする計画が年後半に打ち出されて、市場が急回復することに期待を寄せている。

半導体について居氏は、世界的に見て中国は単独国として最大の市場であるという。2021年の全世界の半導体製造設備の売上高は1000億ドル以上、そのうち中国が最大となる3分の1を占めている。よって、期待の持てる中国に外国の大手も引き続き熱い視線を寄せるだろうと述べている。

(中国経済新聞)