中国配車アプリのディディ(DIDI.NYSE)は6月13日、ニューヨーク証券取引所での上場を1年足らずで終えることになった。アメリカの先物清算会社によると、ディディは証券コードDIDIYとして 6月13日からOTC市場にシフトするという。
ディディにとってニューヨークでの最後の営業日となった週末前の6月10日、終値は2.29ドル/ADSで、上場を果たした2021年6月30日の14ドル/ADSから83.64%値下がりとなり、また時価は同じく670億ドルから110億ドルに下がっている。
現行のルールにより、ニューヨーク証取から自主撤退する場合は、10日以上前に役員会の同意や権限を取得した上で、アメリカ証券取引委員会(SEC)に 「Form 25」(F25)を提出する。SECが受領して10日後にニューヨークでの取引が中止となり、SECに年間や四半期の報告をする必要がなくなる。これらの手順実施に当たり、自主廃止の場合はSECまたは取引所の許可は不要となる。
ディディは、5月23日に行った臨時の株主総会でニューヨークからの撤退を決定し、10日後の6月2日にF25を提出した。その10日後の6月13日に完全撤退となり、自社発行の証券はニューヨークでの取引ができなくなる。
ただし、ディディはアメリカ市場から撤退するわけではなく、ADSはSEC登録済みの証券としてアメリカのOTC市場にシフトすることになる。
(中国経済新聞)