おしゃれな暮らしを象徴するコーヒーが現在、中国の若者たちに欠かせない飲み物となっており、2025年には市場規模が1兆元(約19兆円)に達するとも見られている。
よって、新旧の勢力がこぞって参入を目指している。
現在、スターバックスやラッキンなどのチェーン店だけでなく、コーヒーとはまるで関わりのなさそうな会社が続々とこの市場に参入してきている。先ごろはスポーツウェアの販売を手掛ける「李寧体育公司」が、「寧珈琲NING COFFEE」という商標を登録した。これについて李寧は、「末端消費者における買い物体験にスポットを当てており、店内サービスを改善することで買い物の際の快適さや体験感を向上させることが狙い」と答えている。「店内でコーヒーを提供することは、末端消費の体験における斬新な試み」とのことである。
今年2月には、中国郵政が福建省アモイに中国初のカフェ郵便局を設けると発表した。コーヒーやお茶、お菓子、そして郵便関連品を販売するとのことで、今後は学校内にもコーヒー店を設けるという。
天津の肉まんチェーン店「狗不理包子」も、市場参入を目指して「高楽雅珈琲食品」を発足させた。
さらに、各業界大手の参入例として、漢方薬の老舗・同仁堂のほか、CNPCやシノペックなどが各地のガソリンスタンドにカフェを設けて、給油や充電、洗車の際にコーヒーで一服というサービスを行っている。
飲み物とはまるで関わりのない各業界からコーヒーへの参入が相次いでいる理由は、成長が十分に期待できること、また実店舗型のサービス業である故にネットワークや消費場面といった基盤が整い、コーヒーが上手く溶け込める環境を有していることが挙げられる。よって各社とも食指を動かしている。
(中国経済新聞)