コロナ禍の中国で、ヘルシー志向や巣ごもり消費の影響でコーヒーの売れ行きが好調である。一方、メーカー側では、コロナでもコーヒーの消費が落ちていないとはいえ、「毎年変化し、3年で激変」という移り気な消費者の好みに合わせていく必要が生じてくる。
ネスレの中華圏Eコマース部門で副総裁を務める王雷氏は、第一財経日報の取材に対し、「コロナのぶり返しで店舗営業の収益は悪化しているが、巣ごもり用商品となるカプセル品や粉末品、エスプレッソなどは売上を伸ばしている」と述べている。
ネスレ中国の主力業務であるコーヒーについて、2022年第一四半期の中華圏全体の売上高は前年比7.6%プラスの13.61億スイスフランであった。中国では、コーヒー飲料やスターバックスの売上増を受けて二桁成長を記録している。
ニールセンによると、2021年、中国のコーヒーの市場規模は870億元(約1兆7453億円)で、このうち屋外(カフェなど)での売上高が80%を占めている。先進国の例を見ると、1人あたりGDPや消費のレベルが向上するにつれて、コーヒーの好みもインスタント品からレギュラー品へと移るので、市場での見極めが必要となる。
(中国経済新聞)