中国ではSNSのTiktok、小紅書、ブログでこのところ、大手小売りグループ「歩歩高商業連鎖集団」が経営困難に陥り、サプライヤーへの代金未納や商品券の利用急増などといった情報が相次ぎ流れている。
これについて歩歩高は6月1日、経営はすべて順調であり、商品券は普通に使えると答えている。
歩歩高(002251)は1995年に設立され、本社が湖南省長沙市にあり、2008年に中国の民間スーパーチェーンとして初めての上場を深センで果たした。2019年のチェーン店業界でのランキングは14位である。
現在はスーパーマーケット、デパート、ショッピングセンター、家電販売店、コンビニなど、中国南西部を中心に計800店舗を有している。
今年4月に発表した2021年度の決算によると、売上高は前年比15.23%減の132.6億元、利益は264.82%減り、2008年の上場以来初の赤字となる1.8億元のマイナスであった。株価は2015年6月の34.24元から7.26元と80%も減額し、全盛期は300億元あまりだった時価は62.7億元(約1232億円)に減っている。
利益の落ち込みについて、財務担当の劉亜萍氏は、コロナ禍で消費が伸び悩み、実店舗の売上げが伸びなかったこと、また固定費の上昇、競争の激化で団体購入が不振だったことを理由に挙げた。さらに、体制の見直しにより52店舗を閉鎖したことで費用が発生したとも述べている。
(中国経済新聞)