中国で高級腕時計のオークションが人気上昇 若者が高価で購入

2022/05/18 12:17

コロナ禍の中国で、高級腕時計のオークションが盛んになっている。

中国財新網によると、香港のオークションハウス「サザビーズ」が4月に開催した時計のオークションは、取引総額が時計関連のオークションとしてアジア最高額となる3.38億香港ドル(約55.8億円)に達した。この中で、1957年製造のパテックフィリップ(Patek Philippe) Ref. 2499ゴールドカラーが、同一型番の最高額となる6026万香港ドル(約9億9508万円)で競り落とされている。

パテックフィリップの取引額について、サザビーズは2400~4800万香港ドル(約3億9630万至7億9263万円)と予想していたが、実際の額はそれを1000万香港ドル(約1億6515万円)も上回った。

中国で時計のオークションが人気上昇中である理由について、オークションハウスの「フィリップス」は、中国など主要国で投資対象としての価値が現れ始めていること、またコロナの影響で芸術品の「リスク回避」的な価値が高まっていることを挙げている。

フィリップス中国のリーダーである張源氏は、中国ではアンティークな腕時計が人気で、特にここ3年で若手資産家コレクターが現れているという。2020年ごろから、30歳前後またはそれ以下の若者が、会場に入るなりこうした高級品を選ぶようになっているとのことである。

中国では、世界的な高級腕時計の購入者が若年化していると張氏は言う。同じ時計でも外国では価値を知るのに5、6年かかるが、中国では大体5、6か月ですべて買い求める。また中国では、投資対象品として価値の程度や転売時の利益率などにこだわるが、外国ではおおむね購入時計は消費の対象と見なされている。

(中国経済新聞)