上海でコロナ感染者を生きたまま葬儀場へ 民政局長など5人を処分

2022/05/3 15:50

5月1日午後、上海の老人ホーム「新長征」で、高齢者を「死亡した」として葬儀場に向かう車に乗せたところ、生きていることが分かった、という映像が流れた。

映像によると、宝山区楊行の葬儀場から来た車に、黄色の袋に包まれた高齢者が乗せられようとしており、白衣の人物が袋を開けたところ、まだ生きていることがわかり、老人ホームに送り返した。

老人ホーム側はこの件を認めた。この高齢者はコロナ感染者であった。

現場映像より

上海市普陀区にあるこの老人ホームは1983年に設立され、建物面積3280平方メートルで、100人あまりが入居している。

コロナ禍の上海では、各地の福祉施設でクラスターが発生しており、中でも東海の施設では複数人が死亡し、そのほとんどがワクチン未接種であった。

生きたまま葬儀場に運ばれそうになった、との事態に、ネットでは怒りの声が上がっている。

普陀区当局は5月2日午後、「事態を重く見て、ただちに調査を始めた。この高齢者は病院に搬送し、今のところ容態は安定している」と発表した。

調査の結果、普陀区民政局の共産党書記で紀律局の張建東局長を摘発してさらに取り調べ、また民政局のメンバーである黄耀紅副局長、同介護サービス課の劉頴華課長、長征町社会事業発展事務室の呉友成主任と、老人ホームの葛芳院長を免職処分とし、さらに取り調べを進めることになった。

(中国経済新聞)