テスラのCEOマスクは6月2日、人員を削減し、世界での採用計画を中止するとの社内メールを発した。
マスク氏は、自動車業界あてに経済が後退しつつあると伝えた。アメリカ経済について懸念感を示し、社員を10%削減すると述べている。
マスクは先ごろ社内メールで、社員への出勤を義務付け、従わない場合は「自動退職」と見なすと伝えていた。週に40時間はオフィスに出社し、「都合によりそれができない場合は、私の許可を得る必要がある」としている。
このメッセージは上海の工場にも伝わり、現地社員の間から不安の声が上がっている。コロナ規制の続いている上海工場は、稼働は再開したものの出勤できるのは一部の社員のみであり、中で寝泊りできる人数が限られているため、事務関連の社員はほとんどが在宅勤務を続けている。
自動車コンサルティング・Automobilityの創業者であるラッソ(Bill Russo)氏は、「テスラのリストラは今回が初めてではなく、経済の後退が予想される都度、行動をとっている。これは利益向上に極めて敏感になっていることの表れだ」と述べている。
テスラの年間報告によると、2019年の末から現在までに社員の数は2倍に増えており、巨大工場である上海およびアメリカのフリーモント工場の従業員数だけでも計5万人近くに達している。
マスク氏のリストラ宣言を受け,テスラは6月3日、アメリカで株価が9%以上下落し、時価が4900億元(約9兆6288億円)も落ち込んだほか、自動車銘柄が世界的に暴落している。
(中国経済新聞)