中国国務院は5月31日、「堅実な経済安定化一括政策措置に関する通達」を発表し、6つの側面から、33項目の経済活性化策を提案した。
この通達は、新型コロナウイルスの流行とウクライナ危機により、リスクと課題が増加し、中国の経済発展環境の複雑さ、深刻さ、不確実性が高まり、成長、雇用、物価を安定させるための新たな課題が発生していると指摘した。また「新型コロナウイルスを防ぎ、経済を安定させ、発展を安全にしなければならない」、これは党中央委員会の明確な要求であるとしている。
通達で示された33項目の経済活性化のうち、企業が新卒者を採用する場合、1人あたり最大1500元(約2万8700円)の助成金が受けられる。商業施設の賃貸人がテナントに賃料を減額した場合、その年の固定資産税が減額されるなどの特典がある。 自動車の購入は強く推奨されており、地域が自動車購入の制限を課すことはできない。事業所外の乗用車・貨物車の運転手、宅配便の運転手などに対するP C R検査は、無料で行われる。など実施目標が明確なものが含まれる。
国務院の一括政策措置の第30条は、特に外資系企業を対象とした政策である。全文は以下の通り:
大型外資プロジェクトを加速し、外資を積極的に誘致する。タスクフォースに組み入れられ、優先措置を講じて推進する大型外資プロジェクトを基礎に、大型外資プロジェクトの牽引力と推進力を十分に発揮し、投資額が大きく、推進効果が強く、産業チェーンの上流から下流まで幅広くカバーする大型外資プロジェクトをできるだけ早く検討しスタートさせる。「海外投資奨励業種目録」の改訂を加速し、外資が先進製造業、科学技術革新などの分野、及び中西部、東北地域での投資を増やすよう誘導し、海外投資によるハイテク研究開発センターなどの設立を支援する。企業のための国境を越えた資金調達手段をさらに拡大し、対象となるハイテク企業や「専門的先進技術を持つ」企業が海外資金調達制限の緩和を支援する。中国における外国企業協会と外資系企業との定期的な交流メカニズムを確立・改善し、外資系企業の中国でのビジネスの利便性などの問題を積極的に取り上げ、海外投資の安定と拡大をさらに図る。
(中国経済新聞)