デンマークのアパレル大手、中国の1300店舗を閉鎖

2022/05/19 12:01

デンマークのメンズウェアのブランド「セレクテッド(SELECTED)」が、中国にある1300店舗を閉鎖すると発表した。

セレクテッドの取扱会社であるBestsellerはサプライヤーに対し、7月31日までに中国国内のセレクテッドの全店舗を閉鎖すると発表した。

1990年代に中国進出を果たした老舗のアパレル会社であるBestsellerは、4種類のブランドを中国に導入している。このうちONLY、Vero Moda、Jack&Jonesは中国で合計2000店以上を構えており、2008年に4番目として上陸したセレクテッドは、これまでに1300店を設けている。

閉店の理由についてBestsellerは、2020年以降、アフターコロナで消費者の習慣が大きく変わり、数多くの他のブランドと同様、ショッピングセンターやデパートでの客足が大幅に減ったことで販売業務が難しくなったほか、賃貸料が高過ぎて店の維持が困難になったことなどを挙げている。コロナの続発や実店舗での消費ダウン、家賃の高止まりなどといった逆風に遭い、セレクテッドを消費市場の変化に対応させていくことがほぼ不可能になったという。

Bestsellerによると、オンラインでの販売は今後も継続するという。

こうした閉店劇は、アパレル業界全体が不振に陥っている中国の現状を物語るものである。

(中国経済新聞)