世界最大のスマートフォン市場である中国。しかし今年の第一四半期は販売が伸び悩んでいる。
中国情報通信研究院が5月16日に発表した報告によると、今年3月のスマートフォン出荷台数は、前の年を40.5%下回る2146万台であり、このうち5G対応の機種は75.4%にあたる1618.5万台で、前年比41.1%マイナスであった。
中国のスマホ出荷台数は今年に入って減少傾向を示しており、1月は前年比17.7%減の3300万台、 2月は同31.7%減の1486.4万台となっている。
今年1-3月の出荷台数は、前年同期を29.2%下回る6934.6万台で、うち5G対応機種は77.7%にあたる5388.4万台、前年比22.9%マイナスであった。
こうした落ち込みの理由について、浙江大学創新研究センターの盤和林主任は、現在は行き詰まり状態に差し掛かっていると分析している。お金をかけて4Gから5Gに切り替えたけれど、5Gの普及が進まずに結局4Gに戻す利用者が多くなっており、範囲が広く安定した4Gの方が使いやすく、引き続きこれまでの機種を利用しているとのことである。
買い替えを刺激する策について盤氏は、プロバイダやIT業界が、ゲームや動画などへの高速アクセスなどといった5Gの活用法を探るべきだ、と指摘している。
(中国経済新聞)